色落ちを楽しめるウェアハウスジーンズ

HELLERS CAFE

 

HELLERS CAFEもハウスウエアのポリシーをよく出したブランドです。ノースダコタに「ヘラーズカフェ」がまだできる前の20世紀初めのアメリカでは、アパレルにおいてヨーロッパから新しい技術で作られた織物がどんどん入ってきて、婦人服はもとより紳士服においても用途に応じたアパレルの多様化が進んでいました。

 

この時代のワークウェアは、スーツのようなジャケットやオーバーオール程度しか存在していなかったのですが、そこに「ウエストオーバーオール」という、現在のワークパンツとしての原型が登場してきたのです。胸当てのないウエスト調節タイプのパンツが生まれて、ワーカーの上半身は自由度が増したので、より新しく、洗練されたシャツやジャケットの需要も増加しました。

 

1910年頃のアメリカ人男性のスタイルは、シンプルなウエストオーバーオールとジャケットを着用しており、これがその後のファッションのベースとなっています。

 

「ヘラーズカフェ」では、2012年「American Victorian Waist Overalls」というテーマを設定し、アメリカが世界恐慌を迎える前となる、やわらかく、ボリュームのあるサマーウェイトのボトムに、少しだけ洒落た上着を着たワーカーをイメージしています。

 

HC-114 1930s Lace-up Denim Work Pants U/Wは、尾錠ではなく、レースアップでウエストを絞る機能をつけたカーハートのデニムワークパンツです。V字の切れ込みのレースアップは伸縮性があり、ストレスを感じさせません。

 

ポケットはワークパンツのような貼り付けタイプではなく、帯裏にはポケットスレキと同じ生地を使用しています。HC-100PT 1930s W.P.A. Denim Trousers U/Wの「W.P.A.」はブランドネームではなく、「Works Progress Administration」公共事業促進局の略称となっており、ニューディール政策期にアメリカ合衆国で発足した政府機関のことです。

 

この時代のブルーカラーのワークウェアにはNRAタグと並んでこのタグが付けられるものが多く残っているのです。